当店で販売している「Wガーゼ」と「PREMIUM」と「ファンファーレファブリック (アニマルタウンも同等)」について、これらの生地は「どんな違いがあるの?」というご質問をいただくことがあります。
これら3種の生地について、違いの基準をご説明します。
※この基準は、自社工場の取り扱いブランド「PARALLEL TONE」の生地に限られます。その他のブランドは他工場の製造となるので該当しない場合があります。
もくじ
3種の生地は糸の太さは同じだけど、厚み・風合いが違う
実は糸の密度が大きな要因
播州織は「糸の太さ」×「織組織」×「糸の密度」の組み合わせで、無限の生地の風合いや見た目を実現します。(糸の素材も大きく関わります)
「Wガーゼ」と「PREMIUM」と「ファンファーレファブリック」については、「糸の太さ」と「織組織」の違いはあまりなく、実は「糸の密度」がもっとも大きな違いを生み出しています。
「糸の太さ」×「織組織」×「糸の密度」については、「播州織ってどんな織物?clocomiの播州織は?」の「糸の太さ、織組織、糸の密度により仕上がりが全く異なる」をご確認ください。
糸の密度とは
糸の密度は、1インチ(2.54cm)間に経(たて)糸と緯(よこ)糸が何本づつあるかで表されます。
糸の密度は200本を超えることはあまりありませんが、密度が少ないほど「やわらか・軽い・透けやすい・柄がハッキリしない・強度が低い・早く織れる」などの特徴があり、密度が高いほど「硬い・重い・透けにくい・柄がハッキリ・しっかり丈夫・織れるのが遅い」などの特徴があります。
3種の生地の違い
ふんわりやわらかな「Wガーゼ」生地
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糸の密度は少し低め
当店のふんわりやわらかなWガーゼは、子供から大人まで肌にやさしく使いやすい生地です。
ふんわりやわらかにするため糸の密度は少し低め。
用途例
ワンピース / チュニック / シャツ / パンツ / ストール / ベビー用品 / その他雑貨・アイテムなど
糸の密度
経糸100本、緯糸90本だが、Wガーゼは2重になっているため、上と下で経糸50本、緯糸45本づつとなる
メリット
・ふんわりやわらかな生地
・通気性がいいから蒸れにくく乾きやすい
・他よりは安め
デメリット
・密度が薄めだから柄がハッキリ出にくい(当店のWガーゼネイビーは経(たて)糸にもネイビーを入れているからハッキリ出やすい)
・2重なので柄によっては少し縫いにくい場合がある
上質な「PREMIUM」生地
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糸の密度は少し高め
当店のプレミアムはWガーゼと比べて、やわらかな肌触りは残しつつ、柄が鮮明、少し厚みが出ている、なめらか、などの特徴があります。
柄をハッキリさせるために糸の密度は少し高めにしています。
用途例
ワンピース・チュニック・パンツなど / ベビー用品 / その他雑貨・アイテムなど
糸の密度
経糸100本、緯糸120本
メリット
・ふんわりやわらかな生地
・柄が比較的ハッキリ出る
・なめらかさがある
デメリット
・Wガーゼと比べて少しだけ厚みが出る
・Wガーゼと比べて少しだけ高い
さらに上質な「ファンファーレファブリック (アニマルタウンも)」生地
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糸の密度はかなり高め
ファンファーレファブリック(アニマルタウンも同等)は、PREMIUMよりさらに糸の密度が高く、上質で丈夫な生地となっています。さらに緯(よこ)糸に3色の糸を使用しているので、多彩な色表現となっています。(Wガーゼ・プレミアムは基本2色が多い)
用途例
パンツ / ジャケット / 上着 / バッグ / ベビー用品 / その他雑貨・アイテムなど
糸の密度
経糸100本、緯糸170本
メリット
・ふんわりやわらかな生地
・柄がかなりハッキリ出る
・なめらかさがある
・厚みがそこそこあり、しっかり使える
デメリット
・生地が織れるのに他より大分時間がかかる
・コストがかかる
コストの比較
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コスト面では、糸の使用率と織れる時間から計算すると、密度が少ないほど「安く」、密度が高いほど「高く」なりやすくなっています。
つまり当店の3種を比較すると、Wガーゼが一番安く、ファンファーレファブリックが一番高くなっています。
※これはブランド価値によって異なるので、すべての生地が該当するわけではありません。
※糸の素材によっても上下します。